歯磨きは食後にすぐは本当にダメなのか
こんにちは。
丸橋全人歯科の亀井です。
この数年患者さんからよく受ける質問の一つに
「食後の歯磨きは良くないのか?」といったものがあります。
調べてみると2010年9月に放送されたNHKの「ためしてガッテン」の放送がきっかけのようです。じつは、私も見た記憶があります。
この話題の根拠は、食後は口の中が酸性に偏り、歯の表面がわずかに溶けて柔らかくなり、歯磨きをすると歯が削れてしまうというものです。
しかし、結論からすると
「食後に磨けるときに磨いた方が良い」
がいつもお答えしている回答です。
確かに様々な実験データでは、食後に歯の表面は削れやすい状態で、唾液により元の状態に戻るまで30分ほどかかります。が、程度の問題です。
実際には、食後の歯磨きへ直行する人は稀でしょう。ほとんどの方は食事をして少し間をおいて次の行動に移ると思います。お茶を飲んだり、談笑したり。それから歯磨きをしている方が多いと思いますので、タイミングはあまり問題にはなりません。実験でもかなりゴシゴシと磨いた状態を想定しているようで、実際の歯磨きでは、歯茎に傷つかない程度の比較的弱い力でまんべんなく磨くのが理想です。
食後すぐの歯磨きNG説は、日本口腔衛生学会や日本小児歯科学会なども明確に否定しています。
問題は、汚れが残ったまま長時間放置する方が問題で、できる時に丁寧に磨いてあげるのが一番です。
よく噛んで会話のある食事に、そのあとお茶(緑茶が良い)を飲み少し休んで歯磨きが良い習慣ですね