まだまだ寒い日が続いていますが、いかがお過ごしですか?
一方で、今日あたりは、かなり気温が上がって春の訪れを
感じます。
今年は花粉の当たり年で、群馬で昨年の3倍、埼玉や東京で
は6倍近くの花粉が飛散することが予想されています。
花粉症の方にはつらい季節ですね。
さて、インプラント治療の不具合は、一般の方が見ても何が悪いのか
さっぱりわからないような例があります。
おそらく、そのような例の多くは、歯医者さんが見ても「ここが問題だ」
とはっきり指摘して、「こうすれば治る」と適切な対処をすることが
できないケースです。
次の方は、そのような例と言えます。
昨年、他院でインプラント治療を受け、当院に来院された患者さんです。
昨年このブログでご紹介しました。
具体的な症状とその後の経過をお話します。

一見して、歯ぐきの色もきれいなピンク色で、腫(は)れもなく、インプラント
治療に問題があるようには見えませんでした。

この方のレントゲン写真です。
下顎に植立されたインプラントは少し短いような気もしますが、骨の
吸収している様子もなく、インプラント自体の経過は良さそうでした。
しかしながら・・・・
患者さんは治療を受け終えたあたりから右肩がつる、手足の先が曲げ
られるような違和感、姿勢がねじられるような感覚に襲われ、肩、
首、背中にコリを認めるようになり、頭痛、右腕の痛みを生じていました。
しゃべりづらく、ろれつがまわりません。そして何より噛み合わせに
違和感を感じていました。
患者さんが当院に来られた理由は、治療後から噛み合わせが合わず、
しっくりこないということでした。 このようなケースの場合、イライラして
精神的にも落ち着いていられず、不眠症になり、精神科の薬を服用し始
めている場合もあります。 この方もそうでした。

「奥歯で噛んでください」と指示すると、噛んだ後、すぐに上の写真の赤
矢印のように奥歯に隙間ができてしまう状況でした。
この方は、顎が本来あるべき位置と噛んだときの位置が大きくずれ
ていたのです。つまり、歯があるべき位置からずれた位置で作製され、
装着されていたのです。
噛み合わせを少々調整したくらいでは治りません。
上の前歯をはずし、仮歯にし、噛み合わせを調整すると、前に示した
すべての症状が劇的に改善し、症状がなくなりました。
現在は、体の歪みが改善し、落ち着いた姿勢でいられるようになった
と言います。
この方は、噛み合わせを安定させるため、上顎の奥歯を仮歯に変え、最後の
被せものを装着する段階です。
このようなインプラント治療後の噛み合わせの問題は多く見られます。
治療後に問題のある方は、おひとりで悩まず、3月17日の相談会をぜひ
ご利用ください。