2017年5月 9日

ガイドシステムを利用したインプラント手術

当院では、現時点で最も信頼性が高いシステムの一つである、ノーベルバイオケアー社の一連のガイドシステム(ソフトウエア、スキャナー、サージカルステント)を使用しています。

ガイドシステムを利用したインプラント手術

文献によると他メーカーのシステムの場合、インプラント治療では致命的とも言える数ミリ前後の誤差も報告されていますが、適応を考え、手順を手抜きなくきちんと行えば、ノーベルバイオケアー社のガイドシステムの誤差は0.3mm内外と言われており、当院でも全ての症例でそのような結果を得ています。

ガイド手術を行えば、正確に、安全に、そして低ストレスで手術を行うことができます。事前に仮歯を作成しておくことも可能で、即時荷重治療(手術当日に固定式の仮歯を取り付けて咬めるようにすること)も熟練すれば簡単に行うことが可能となります。

ガイド手術とは

ガイド手術とは、患者さんのCTデータ、模型等のデータからパソコン上で装置(サージカルステント)を設計し、このデータをもとに、3Dプリンターで作成されたサージカルステントを使用してインプラントを埋入する手術方法です。

ガイド手術

ガイド手術の利点

①外科手術時の負担軽減ガイド手術の利点
外科的侵襲を最低限に抑える(痛み、出血、腫れ)
サージカルステント使用によるフラップレス手術

②計画通りのインプラント埋入ガイド手術の利点
補綴物を考慮した理想的な埋入位置
骨、歯肉低下の防止と長期安定性の獲得

精密な計算を手術に反映できる

ガイド手術の利点ガイド手術を行うとインプラントを安全に正確に埋入することが可能で、造骨が必要な例でも低侵襲で、ストレスを最小限にすることが可能な場合もあります。
ガイド手術を正確に行うためには、治療の読みや熟練が必要です。
骨がある場合には、フラップレス手術(歯茎を切らない手術)も可能で、この場合、翌日の腫れや痛みがほとんどありません。

サージカルステントを利用したフラップレス手術

フラップレス手術
フラップレス手術
©Nobel Biocareインプラント植立から仮歯の装着まで3時間程度

フラップレス手術実際例

フラップレス手術
サージカルステントを使用したインプラントの植立
フラップレス手術
手術終了時

フラップレス手術フラップレス手術術直後の創部(傷はインプラント部のみ)

フラップレス手術
設計通りにインプラントが埋入できる
フラップレス手術
3時間後には仮歯を装着

CTの設計と0.3mm以内の誤差でのインプラント埋入手術が可能フラップレス手術
術前設計
フラップレス手術
術後CT

フラップレス手術フラップレス手術最終的な歯を装着

2017年5月 8日

ガイド手術を利用したALL on 4の症例

ALL on 4の症例

初診時、歯周病で骨が黒く溶けている。すべての歯が保存不可能。

ALL on 4の症例

手術直前の口腔内、下顎の歯が全くない状況。

ALL on 4の症例

サージカルステントを利用して、インプラントを4本植立した。

ALL on 4の症例

手術開始から3時間後、全く歯が無い状況から、4本のインプラント上に固定式の仮歯が装着された。これでごはんや煮物程度の物は食べられる。

ALL on 4の症例ALL on 4の症例
手術から5か月後、最終的な歯を装着した。造骨を避けるため、治療の仕上がりが早い。

ガイド手術を利用したALL on 6の症例

ALL on 6の症例

当院初診時のレントゲン。お体に持病があり、歯周病の歯を今後管理してゆくのは難しいとのことで、この後、動揺の激しい歯を他院ですべて抜歯。

ALL on 6の症例ALL on 6の症例
他院で装着した総義歯と義歯を外した状況。手術直前の状況。

ALL on 6の症例

ガイド手術によって手術から3時間半で仮歯を装着したところ。悩ましい入れ歯から解放され、その日から普通の固さの食事は可能となる。

ALL on 6の症例ALL on 6の症例
6本のインプラントに12本の歯を固定式で装着している。咬み合わせのバランスをとって、最終的な歯が装着された。下顎の歯の歯周病も咬合のバランスが改善されたため、良くなっている。

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