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果たして近年、若年者の頭は想像を超えておかしくなっている。前述のような低俗文化がもたらす負の社会的教育効果もあろう。そして、また環境毒物によるダメージも大きいのかもしれない。
北海道大学の研究グループの発表によれば、環境ホルモンの一種のビスフェノールAが環境中のレベルに近い低濃度でも脳神経を損傷することを明らかにしている。また東京大学の堤教授らは、わずか0.22ppb(1ppbは10億分の1)のビスフェノールAがネズミの初期胚の発育に異常を起こすと発表している。その他ホルモン入りの牛肉などの影響も疑っているが、ともかく脳が狂っているとしか思えない人が目に見えて増加している。
そのおかしさとは、例えばこうだ。臨床現場の具体例を挙げる。
●変な患者がいて、彼は時々ローマ字で書いた脅迫的な手紙を送ってきた。同様な電話も何回かあり、私は警察に届るつもりでいた。それには手紙が証拠として重要である。ところが或る日、さすがにまずいと察したのか、この患者が受付に現れ、手紙を返して欲しいと言う。ちょうど物のわかる事務職員が受付近くに居合わせ、受付に手紙は返さないように指示した。3人いる受付の1人が「はい」と返事をし、この手紙を返してしまったのである。
●同様な事例はいくらでもある。或るアシスタントに、私は危ないと思って言った。「これはすぐにもう一度使うから捨てないでおいて」。歯科治療はタイミングなので、一度捨てられると、再びその材料を用意する時間にタイミングがずれてうまくいかなくなる。彼女は明るくはっきり「ハイッ」と返事をした。そしてすぐに言われた物をバリバリと折りたたみ、ポイッと捨てた。
●全く反応を示さない女子スタッフはとても多い。目の前で「○×持ってきて」と大きな声で言っても全く返事もせず動こうともしない。このような人に何時、何を頼んでも無反応である。絶望的な気分になるが、仕方なく毎日やってもらう事をスケジュールに書いて渡す。しかし、強く言われたのでその日だけやって、翌日にはもう忘れている。
●診療室の空気は汚れる。特に冷暖房を行う時期は閉め切っているので汚れやすく、炭酸ガス濃度も上がる。だから歯科関係者は、呼吸器系疾患にやられる率が高い。換気をするように窓を細目に開けておくこと、換気扇を回しておくこと、空気清浄器のスイッチを入れること。毎日言っても、ほとんど毎日私がやるしかない。
気が遠くなるような現実であるが、一つを妥協すれば仕事が骨抜きになる。不完全なものは嫌いだ。愚に妥協するのも不得意だ。だから突っ張るより仕方ない。一流の仕事をする人間の条件は、四流の人間を使って一流の仕事をすることだ、と豪語して。
例に示したような行動をする人は、それをたまたまするのではなく、常にそうなのである。短大や大学を出ている人がこれである。しかも少数派ではなく、この傾向の人物が多数派と思われる。だから、新聞のニュースで見る手術の患者取り違えや注射器に消毒薬を入れたりする間違いはよく理解できる。これは、何時でも何処でもアリなのである。
はっきり言って、優れた反応をし、熱意をもって優れた仕事をする人と、前述のような人たちが人間として同価値だなどという考えに、私は賛成しない。このような人たちを過保護にする思想は、社会を劣化させるのみと思う。もし彼らを擁護する人には、私は聞いてみたい。このような人たちの治療を受ける道を選択しますか、と。
ここには身近に見るスタッフを例示したが、患者にも同様な人が増えている。これらは、決して昔は見られなかった新人類である。私が中学生の頃、1学年250人もいて、中には頭の悪い友達もいた。しかし昔はどんな人も、全て役に立つように働いた。頭は悪くても馬鹿ではなかったと思う。
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