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成田から2時間半、韓国の首都ソウルは時差も無く近い。植物の様子は日本と良く似ていて、町の風景も日本の大都市と変わらない。あらゆる表示がハングル文字なので、韓国に来たと実感できる。
迎えてくれたガイドの兪(ユ)さんはにこやかな中年女性で、肌も歯並びもとてもきれいな人だった。
来る前に旅行ガイドの他、韓国について勉強してみたが、私たちは日本と韓国との歴史を良く知らないことに改めて驚いた。歴史の授業は、なぜか第一次世界大戦を過ぎる頃からほとんど時間切れで、しかも事実を記憶するのみで、その意味や影響を考え、今の私たちが生きる指針を学び取るという本質が欠落していたのではないか。
日韓併合から36間の統治、在日韓国人の存在、強制徴用、従軍慰安婦、それらを歴史の大きな流れとしてとらえられていないので、韓国の人々の反日感情を受けとめられないのではないかと思う。
一方、韓国ではこの歴史を小さい時からくり返し教えられている。しかし、今では恨みを越えて新しい関係を築いていこうと考える人が増えてきたようである。
韓国の人々の第一印象は歯並びが良いことで、下顎が十分に発達して小ぶりの歯がきれいで並んでいる。矯正治療をする人はあまりいないとのことで、虫歯もあまり多くないとのことだ。
韓国の焼き肉はとてもおいしいと聞き楽しみにしてきた。焼肉のメニューはカルビで、ステーキのように厚く骨付きだ。お店の人が良く焼いてハサミで切り分けてくれる。サンチュ(サニーレタス)に包み、辛味の味噌を付けたり、タレを付けたり好みで食べる。タレは薄味で透き通ったスープ状である。大根・もやし・ねぎ・胡瓜・青菜、そして白菜のキムチと野菜がたっぷり出され、白菜のキムチはとてもおいしくどこでもおかわり自由でいくらでも出してくれる。
日本のキムチは即席でおいしい味を作るため、様々な添加物が使ってあり、漬物が発酵食品であることを忘れた悲しい現状である。
翌日は停戦ラインを見学。旧正月が近く、特別な警戒態勢のため板門店には行けず、すぐ近くの第三トンネル(北朝鮮が潜入のために掘ったといわれる)を見学し、臨津江の向こうに北朝鮮のを望む。トンネルの奥の境界では兵士が24時間体制で銃をかまえている。臨津江には岸に鉄条網が張られ、所々の見張所では銃が対岸を向いている。対岸にはこちらと変わらぬ平原が続いていて、近いところでは学校で体操をする子供たちの姿が見えるという。同胞が政治的理由で隔てられ、肉親と会うこともできない現実がそこにはあった。
イムジン河水清く、とうとうと流れ、水鳥自由に群がり飛び交うよ……。あの歌の舞台はここだったのかと感慨深かった。
食事、遊び、エステ、免税店での買い物の楽しみもいいが、世界の現実に関心を向けない能天気な日本人が、金を落としていくカモと軽蔑の対象にされても仕方がないのではないかとも思われた。
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