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  丸橋賢・丸橋全人歯科の本
 
 

 
心とからだが変わる
〈全人歯科〉革命  
目次

 
 
 

 

難治性歯周病、顎関節症はもとより、頭痛、首、肩凝り、腰痛、冷え性、喘息、アトピーなどの症状に悩む人のからだ全体と患部を同時に把握し、総合的な診療を行うと、驚くほどの効果がある。
 先入観なく歯周病患者を観察すると、いろいろなことに気づきました。歯周病患者の顔や爪の色は悪く、全身的にも元気がなく、食生活がきわめて現代食化している、などの特徴がいくつも認められるのです。
 その後、二千人以上の食事分析、伝統的食生活を続けている民族の調査などを続け、私は新しい歯周病理論を完成させました。食生活を改善した上で、必要な局所的処置も行う、というものです。 この治療は素晴らしい効果を上げました。従来、難治性歯周病と言われてあきらめられていた症例が見事に治っただけでなく、同時に顔や爪の色艶も良くなり、風邪をひかなくなり、水虫まで治るという全身的効果も現れたのです。私の新しい歯周病理論は、ブラッシングや手術や投薬など、局所的治療に終始する従来の学説を否定するものでしたから、しばらくの間、相当な圧力を受けました。しかし、治療効果を否定することはできず、最近ようやく、歯周病は全身との関係で考えられるようになりました。
 歯周病治療で私が、気づいたのは、主に食生活との関係で起きる“人体の質的な歪み”という点でした。質的な歪みを放置したまま溶ける歯槽骨を再生するのは無理だ、というのが私の着想でした。病みたい体から治りたい体に質的変換をはかり、その上で技術的介入を行えば無理がない、と考えました…

 次に私が関心を持ったのは、近年、人間、特に日本人に進行している“形態的歪み”です。鳥や魚、蝶や蝉、猫や犬などを観察して下さい。完全な左右対称形をずっと長い間保ち、少しも崩れが認められません。人類も、人類史の中でこの左右対称性や、人種固有の特徴を保ってきたのです。それが、人類史的な尺度から見ればほんの1秒に匹敵するほどの短期間、この二十年くらいの間に、人類、特に日本人に形態学的変化が著しく進行しているのです。生物を見つめる一般的な目で見る時、形態学的変化は、何かあ、より重大な変化の兆しと考えるべきです。私は不吉な予感を抱きました。
 果たして、形態学的異変の起きている若者を中心とした現代の日本人には、重大な不快症状が発症するようになりました。この形態学的異変は、顎骨と歯列に始まり、姿勢の崩れへと進み、心身の異常を引き起こしています…

  顎骨と歯列の歪みを治療して直すと、その不快症状は解消することが分かりました。この形と食生活に由来する質のバランスを正すことを基本に、精神的バランス、適度な運動と休養のバランスを整えると、全人的に基本的なバランスが整います。そしてそれによって、全身的不快症状が解消するだけでなく、頭脳や運動能力も向上することが分かったのです。全身的観点から、この4つのバランスを評価し、歪んでいれば整える、これが私の全人歯科の構想の基本となりました…
(「はじめに−私が歩んだ全人歯科への道」より)

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